シンプルが楽ちん

シンプルが楽ちん

先日海外ドラマを見ていたとき、登場人物たちが暮らす広いお屋敷にまったく関心がなくなっている自分に気づきました。

人の暮らしには広い部屋が”必要”だと思っていた頃、わー広い玄関ホール、大きなソファー、広いキッチン素敵~、ウォークインクローゼットはこれくらいなくちゃ、なんて見ていたのに。確かに立派な建物だな、素敵なインテリアコーディネートだな、とは思うのですが、自分がそこに住みたいとは思わなくなっていたのです。

所有物が少なければ保管するスペースが不要で、うんと身軽になれる、ということに気づき始めたのは10年くらい前でしょうか。いまはなき原山4丁目の文教堂のエコブックで手に取った大原照子さんの「少ないモノでゆたかに暮らす」、妙にすっからかんの書斎兼寝室の写真に衝撃を受け、空きスペースを作るために毎日戸棚を点検して余計なものを処分しているなんて記述に、だいぶ変わった人だなーと思ったものです。(この後の大原さんの生活最小化は加速していくのは突き抜けてて面白い)

気が付くと、自分の考えもそちらの方へ寄っていっているのだから私も本当に変わったものです。

現在に至るまでには、(ストレスフルな生活からの逃避で)とあるミニマリストのブロガーさんの記事を読み漁ったり、同じようなことにハマり始めた友人に影響を受けたりしているのですけれど。

20代、コルビジェさんの「カップマルタンの休暇小屋」を知った頃は、「いや~この狭さは流石に無理でしょ?」と思っていましたが、今ではあれくらいでやっていけそうだなあと思えるように変わったのですから不思議。

かつて、庶民の住まいを欧米人に「ウサギ小屋」呼ばわりされ(誤訳だという説もあり)、日本人も自虐的にそう言い広さを求めていたので自分もそうなのか、なんて思っていたけれども、コンパクトに住まう工夫、技術、考え方のすばらしさが、半世紀生きてやっとわかってきた気がするの。ウサギ小屋上等よ!

シンプルにすると、気持ちが楽なのです。とはいえ無駄なものも大好きなので、私は決してミニマリストにはなれないのですが。

猫の関係のものや、音楽の関係のものはアイテムが増えがち。それでもコンパクトにシンプルに、快適に暮らしていきたいです。

もし今何かに思い悩んでいたら、まずは、手持ちのものを減らしてみてはどうでしょうか。