見えているもの

見えているもの

朝家から出たとき、ふと足元をみたら

靴下の右と左が違う色でした。

黒い靴下を履いたと信じていたのに!

左、黒、右、紺。

照明の暗い部屋で履いた靴下が、

よく見たらちんばだったということは過去にもたびたびありました。

不思議なことに、お日様の下で確認したのちに、

改めて室内でも比較すると、黒と紺と区別して視認できる。

3足まとめ買いのこの靴下、

いつのまにか黒2、灰1のセットだと思い込んでいたのですね。

(本当は黒1、紺1、灰1)

光が少なくて見分けにくいところに

思い込みが景色を見せている、ということを実感しました。

目の老化

ところで、老化で水晶体が着色してくると

黒・紺の見分けがつかなくなってくるらしい!

目のレンズ、水晶体の細胞は、ずっと生産され続け、

歳をとるとともに水晶体自体が大きくなり

同時に機能を失った細胞の残骸が密集して

柔軟性が失われるのだそう。

また年齢で水分が徐々に失われることでどんどん硬くなっていくのだと。

柔軟に伸び縮みしてレンズの厚さを変え自在にピントを合わせていた水晶体が

硬くなったらそれができなくなって。これが老眼なんだそうな。

ほんで、

水晶体の中にあるタンパク質がちょっとずつ形を変えてくると

黄色味を帯びてくる。

そうすると波長の短い青色系を透過しにくくなるんだそうな。

視野が暗くなって、色合いが変わってくるとのこと。

これが白内障で。

今よりさらに黒と紺の区別がつきにくくなるのね。

50代から増えてきて70代で8割か〜。

将来もれなくやってくると思っていた方がよさそう。

改善方法

老化が起こす目の病気はほかにもあって、失明原因になる重篤なものもある

けれども白内障は古くから治療方法があって治る病気です。

紀元前800年頃からある歴史ある治療法だというので驚いたわ。

現代では着色してしまった水晶体を取り除いてクリアなレンズ(人工水晶体)を挿入するという

手術で改善される。

しかも保険適用されるし(ホッ)、日帰り手術が一般的なんだとか。

20世紀半ばにこの治療がなされるようになるまでは、

切って水晶体を摘出してメガネをかけたり、

針で目を突いて水晶体を後ろに落とし込んだり

聞くとウギャーっ!!て感じのコワイ手法なんだけど。

麻酔のない時代に、よ。

無理だわ・・・・・勇気あるよね。

名も知らない勇気ある先人たちのおかげで、

もしものときはクリアな景色を取り戻す方法があるのだという

ありがたいお話でした。

お目目を大切に。

猫の視界

猫は人間と比較すると色の種類の少ない視界だといいます。

視野が広く、近くはほんとに見えてないけど

動くものにはめっちゃ反応する。

そして暗視力が高い。

一緒に暮らしているけれども、

世界が全く違うように見えている。

動物だと、ああ、なるほどそうだよね、と思える。

でも実は、

人間同士も個々に違う景色を見ているのだなあと思う昨今。